新型コロナウイルスとともに生きる「新しい生活様式」の実践例について
日本でも全国的に感染が確認されている新型コロナウイルス感染症。地域によって感染状況は異なりますが、現在感染が抑えられている地域においても、再流行の可能性があるため長期的な対策が必要というのが現状です。今後緊急事態宣言が解除された場合も、以前と変わらぬ日常生活にすぐに戻れるわけではありません。
しばらくの間、このウイルスとともに生きていくことになるようです。しかし、新規感染者数が限定的となった地域での生活においては、必要以上に犠牲を強いることにならぬよう、長丁場に備えた新しい生活様式に切り替えていく必要があるようです。
政府の感染症対策専門家会議において具体的な実践例が示されましたのでご紹介します。これを踏まえて今後の生活をイメージし、その中でできることを考えていきましょう。
目次
(1)一人ひとりの基本的感染対策
感染防止の3つの基本 ①身体的距離の確保 ②マスクの着用 ③手洗い
・人との距離は、できるだけ2m(最低1m)空ける。
・遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ。
・会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。
・家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。
・手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う。(手指消毒の使用も可)
※高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には、体調管理をより厳重にする。
移動に関する感染対策
・感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える。
・帰省や旅行は控えめに。出張はやむを得ない場合に。
・発症したときのため、誰とどこで会ったかをメモにする。
・地域の感染状況に注意する。
(2)日常生活を営む上での基本的生活様式
・まめに手洗い・手指消毒
・咳エチケットの徹底
・こまめに換気
・身体的距離の確保
・「3密」の回避(密集、密接、密閉)
・毎朝の体温チェック、健康チェック。発熱または風邪の症状がある場合は無理せず自宅で療養。
(3)日常生活の各場面の生活様式
買い物
・通販も利用
・1人または少人数ですいた時間に
・電子決済の利用
・計画を立てて素早く済ます
・サンプルなど展示品への接触は控えめに
・レジに並ぶときは、前後にスペース
娯楽、スポーツ等
・公園はすいた時間、場所を選ぶ
・筋トレやヨガは自宅で動画を活用
・ジョギングは少人数で
・すれ違うときは距離をとるマナー
・予約制を利用してゆったりと
・狭い部屋での長居は無用
・歌や応援は、十分な距離かオンライン
公共交通機関の利用
・会話は控えめに
・混んでいる時間帯は避けて
・徒歩や自転車利用も併用する
食事
・持ち帰りや出前、デリバリーも
・屋外空間で気持ちよく
・大皿は避けて、料理は個々に
・対面ではなく横並びで座ろう
・料理に集中、おしゃべりは控えめに
・お酌、グラスやお猪口の回し飲みは避けて
冠婚葬祭などの親族行事
・多人数での会食は避けて
・発熱や風邪の症状がある場合は参加しない
(4)働き方の新しいスタイル
・テレワークやローテンション勤務
・時差通勤でゆったりと
・オフィスは広々と
・会議はオンライン
・名刺交換はオンライン
・対面での打ち合わせは換気とマスク
※業種ごとの感染拡大予防ガイドラインは、関係団体が別途作成予定
情報詳細
URL | https://www.mhlw.go.jp/content/ |
編集後記
イタリアやスペインなど感染者数が減少傾向にあるとされる欧米諸国の一部でも厳格な封鎖措置の緩和が慎重に進められています。どの国においても、感染症予防の面そして経済的な面など多角的なアプローチが必要なため、慎重にならざるを得ないというのが現状ではないでしょうか。今回の会見でも、感染症のプロとしての提言だと強調されていましたが、この新しい生活様式は感染症の専門家が感染拡大防止のためにできることとして示された具体例です。
政府による政治的な判断は、経済の専門家など多方面におけるプロフェッショナルが提言し、あらゆることを加味した上でなされるべきことだと思います。マスクや消毒液の確保ができない、時差出勤したくても会社が認めてくれないなど私たちにはどうにもできないことがある状況ですが、私たちも感染拡大防止のためにすべきことを知った上で、しっかりと自覚を持ってできることをしていきましょう。